「会社は学校じゃねえんだよ」 クリエイター職に経験者が求められるワケ
2018/11/18
出典:abema.tv
このAbemaのドラマ、ちょっと見てみたいですね。
目次
「石の上にも3年」って実際どうなの?
よくネットでは「石の上にも3年の時代は終わった」「辛かったら3年未満で辞めていい」という声が聞こえてきます。
たしかに、今は転職が当たり前になりましたし、今いる会社が嫌で仕方なくなったら辞めたほうが良いです。ストレスは体に様々な害を及ぼしますので。
しかし、「石の上に3年いたかどうか」を問われる職種があることも事実。営業以外の職種はポテンシャルよりもスキルを見られると思っておいたほうが良いでしょう。
経理や人事も、基本的には新卒でない限り、その業務をよく理解している人でなければ採用されません。
プログラマー、エンジニアなどの技術職や、デザイナー、ライターなどのクリエイター職はアルバイト採用ですら経験を問われます。新卒ですらポートフォリオ提出を求められます。
というわけで、今回は「なぜクリエイター系の職種は経験を求められるのか」についてお話ししていきます。
クリエイター採用に経験者を求める理由
クリエイター採用に経験者を求める理由はこれです。
・ 「私、小説家になる!!」みたいな、衝動で応募してくる未経験者が多い
・ 「何も作ったことないけど、採用されたら頑張って作ります」と言う人が多い
単純に夢見るゆるふわちゃんが応募してきやすいというのもありますが、雇う側としては、「○時間でこのくらいの作業をしてくれる人」というコスト計算をした上で採用をしていくので、実績がないと何も判断できないんですね。
なので「どれだけのものが作れるか」「作り続けられる人なのか」という判断材料がなければ雇えません。
「会社で育てろよ」というご意見もあるかもしれませんが、「会社は学校じゃねえんだよ」であります。「自分で自分を育ててきてから来てね」と思われて門前払いになります。
クリエイターや技術者はほっといてもなんか作る
そもそもクリエイターを目指す人は「好きを仕事にしたい」という動機の方が多いと思います。しかし本当にその作業が「好き」な場合は、雇われる前から勝手に自分で動いてなにかしら作っているはず。
プログラマー志望だったら、独りのときもなんらかのコードを書いてるはずだし、ライター志望だったらブログを書いているはずだし、イラストレーター志望だったら、絵を描き続けているはず。
普段からなにも作っていないのに「好きを仕事にしたいです!」と言われても、「そもそも、なにも作ってないのに本当に好きと言えるの?」とツッコミたくなりますね。
このように単純に「現実逃避したいだけ」の人が「クリエイターになりたい」と言いがちなので、企業はそういった人をブロックせざるをえないのです。
企業はリスクを回避したい
人を1人雇うだけでも、給料だけでなく、面接官を稼働させるコスト、求人掲載費、教育コストなど、様々なコストがかかってます。
未経験のクリエイター志望をポテンシャル採用したら、もしかしたら、採用後にめきめきと頭角を現すかもしれません。しかしそれは企業側にとってはギャンブルです。
教育コストばかりがかかって全体的な生産性が下がる場合もありますし、途中で辞めてしまわれて「やっぱりダメだった」「また採用を一からやり直しだ」となるとまた新たなコストが…という負のループに。
このようなリスクを考えると、やはり企業としてはまっさらな未経験を採用しにくくなります。
「作る人」になりたかったら、動くしかない
もし自分が「作る人」になりたい場合は、個人の活動から動いていくしかありません。
インスタの更新を頑張ってみるところからスタートするのもおすすめです。インスタ映えのセンスを磨けば、ZOZOTOWN(株式会社スタートトゥデイ)のようなインフルエンサー大歓迎の会社に入るときに有利になります。
動いてみて、何か作ってみて、「あれ?実はあんまり好きじゃないぞ?」と気づくこともあります。しかし、その気づきは動いていなかったときには得られないものなので、まず行動を起こしていくことが大事です。
最初はクオリティがそこまで高くなくても良いです。「自分は何かを作る人です」ということを証明していくことが重要です。
「石の上にも3年」は個人の活動も含まれる
クリエイターの求人には「○○の業務が3年以上ある方」と書かれていることがありますが、これは業務の年数が足りていなくても、個人での活動の濃さでカバーできることがあります。
「雇われている期間は1年でしたが、その前は1人でこんなものを作ってました」と言えれば、経験としてカウントされます。
修行期間は薄給になることもある
クリエイターの経験が浅い状態で採用された場合は薄給になる場合もあります。もうこれは「スキルアップのための修行期間」として割り切りが必要です。スキルと信用を得るための投資期間ですね。
現実的なお話をすると、お子さんがいらっしゃる方には向かないかもしれません。できることなら独身のうちに短期集中的に修行をしましょう。
自分で会社を立ち上げるならともかく、どこかに雇われた状態で楽しくて好きな仕事をしながら、それなりの報酬をもらうまでには、期待以上の成果物を作り続けること、社内、および社外から信用を得ることが必要になります。
「好きな仕事」って結局何?
「好きを仕事に」はシンプルなようで複雑だと感じます。
もしかしたら、その「好き」は、TVや雑誌など、メディアから得た情報に洗脳されたものかもしれません。
好きなことをするための下準備が必ずしも好きなこととは限らないし、修行期間は薄給になることもありえます。好きなことのなかでも需要とマネタイズ方法を考えないと仕事にはなりません。
ただ血反吐吐いて頑張ればいいというわけではなくて、努力を努力と思わない才能、幸運を掴みとる才能、ひとつのことを継続できる才能も必要です。
しかし、動き続けることをやめず、トライアンドエラーを繰り返して、成果を出していけば、自分が思う「好きでかつ稼げる仕事」に到達することは可能です。
「理想の生き方や仕事は手に入れられる」という信念を持って突き進んでいきましょう。
オススメの転職エージェント
■まず最初に登録すべき転職エージェント
・リクルートエージェント
人材業界最大手のリクルートエージェントは全年齢・全職種対象なので、一番最初に登録するエージェントとしては適切です。土曜日の面談可・電話面談可なので平日忙しい方でもすぐに転職活動が開始できます。
■20代・第二新卒向けのエージェント
・マイナビジョブ20’s/ウズキャリ
新卒入社1社目の会社が合わなかった方は、第二新卒向けの転職エージェントに登録されることをおすすめします。20代の求人に特化しているので、早く転職活動を終わらせたい若手は登録しておいて損はありません。対応が丁寧な会社はこの2社。
■求人数が多いエージェント
・パソナキャリア
大手転職エージェントなだけに、求人数もトップクラス。全職種対象です。サポートも手厚く、ちょっとした疑問にも、親身になって丁寧に答えてくれます。拠点は関東、東北、北海道、甲信越、北陸、近畿、中国、四国、沖縄と全国を網羅しています。
■私が内定をゲットしたエージェント
・ギークリー
Web、IT、ゲーム業界などのクリエイティブ分野に強いエージェント。私の経歴を見た上で、合った求人を都度ピックアップしていただきました。面接の前後はメールや電話で相談させていただき、企業の裏事情や面接のコツについて教えていただきました。年収交渉もしっかりとやってくれます。
■サポートが手厚いエージェント
・マイナビエージェント/マイナビクリエイター
とくにサポートが手厚い転職エージェント。各企業の裏事情についても教えていただけます。不安でいっぱいな面接前や、今後のキャリア相談も親身になって乗ってくださって本当に感謝しています。人材業界特有のギラギラしたキャリアアドバイザーがいないので話しやすいです。
関連記事
-
なぜ圧迫面接をするのか? 理由と対処方法を解説
目次1 なぜ圧迫面接を行うのか2 圧迫面接に対処するには?3 どんなに準備をしても、圧迫面接に耐えら
-
秋なのに内定がない…!新卒就活エージェントを使ったときの話
目次1 秋冬に無い内定は精神的にしんどい2 就活浪人もなかなかハードルが高い…3 就活エージェントを
-
転職にベストな時期って? 4〜5月が穴場と言われる理由はなぜ?
目次1 転職にベストな時期って?2 4〜5月に求人を出す会社は採用意欲が高め3 みんな忙しい時期だか
-
「女でも社名モテってあるよね…」 無名企業から有名企業に入って思ったこと
目次1 無名企業→有名企業に転職して起きた出来事2 社名効果で転職も有利に?3 優しい人こそ大企業を
-
【炎上ツイートに関する補足】うつ病の診断書、失業手当の申請等について
目次1 ツイートの炎上について2 詐病による不正受給が増えたらどうするんだ3 「ライフハック」という
-
転職サイトよりも転職エージェントをメインに使う企業の裏事情
目次1 会社によって応募者の集め方はだいぶ違う2 企業がエージェントを活用するメリット3 転職サイト
-
新しい採用の場「ランチミーティング(食事面談)」って何をするの?
目次1 ランチミーティング(食事面談)って何?2 ランチミーティングってどこで募集しているの?3 ラ
-
仕事を辞めようか迷った時にできる「ちょっとした第一歩」
目次1 仕事を辞めたくなる理由2 仕事を辞めるか迷うのはなぜ?2.1 やりたいことがない2.2 転職
-
未経験からのエンジニア転職した場合の年収は? プログラミングスクール「TECH::EXPERT by TECH::CAMP」で話を聞いてきた
目次1 AIエンジニアになれば新卒でも年収1000万円!?2 ITエンジニアは転職需要が高い3 プロ
-
就活でも転職でもOB訪問は大事ーー企業の中の人に会えるなら会っとけ!
目次1 企業の中の人に会うことのメリット2 企業の中の人に会うことでわかったこと2.1 待遇や求める