ベンチャーあるある?「好き」を原動力にした組織がブラック化しがちなワケ
2022/05/31
目次
「好き」を原動力にすると、ブラック労働にも耐えられる?
「好きなことだけで生きていけると思うなよ!」と言う大人もいますが、そんなことはありません。
日本に生まれた時点で、好きな仕事で生きていけるチャンスはたくさんあります。
「好き」を原動力に仕事をすると、生産性も向上しますし、「好き」を基準に仕事を選ぶことは一つの正解です。
逆に少しも「好き」という気持ちがなかったら、志望動機もろくに書けないのではないでしょうか。就職の際は「好きなこと」より「好きじゃないこと」を選ぶ方が難しい気がします。
しかし「好き」を原動力にした人たちで集まりすぎると、会社がブラック化することも……。
「好き」を仕事にしてみて気付いたこと
今回はなぜ「好き」を原動力にした集団がブラック化するのかについて、自分の実体験をもとに語っていきたいと思います。
私がスタートアップに入社したときの話になりますが、当時は「この仕事を絶対やりたい!」「この仕事がやれるなら薄給でもいい!」ぐらいに考えていました。
『らーめん才遊記』のバイト面接のシーンに出てくるこいつみたいな感じです。
それに対する芹沢社長の名言。
会社もできたばかりで、なかなか人も集まらないので、社長も「こいつ、未経験だし使えるかわかんないけど、とりあえず雇ってみるか」みたいなノリだったのでしょう。
やりたい仕事に就けたことが嬉しすぎて、サビ残になっても「好きなことだからいいや」となり、土日も自主的に仕事をしたり、仕事のためのインプットをしていました。
「好き」を原動力に仕事をすると、良くも悪くも、バカになるんですよね。
普通の感覚を持った人との温度差
ある日、同時期に入社した同僚とランチしていたときのこと。同僚の口からは仕事がキツいだの、社長のノルマがえげつないだの、いろんな愚痴が出てきました。
同じ業務をこなしているのに、ここまで感じ方が違うことに驚きました。私としては「なんで?めっちゃ楽しいじゃん?」と思っていたのに、同僚は苦しそうだった。
その時に、好きを原動力にして仕事をしてる人とそうじゃない人の温度差を感じたのです。そして同期は耐えられなくなり会社を辞めます。
その後、新しく入社する人たちは大手企業から来る人も多く、「なんか面白そう」という気持ちを持っていました。お金よりも好きを原動力にしている人たちですね。
社長もそんな私たちを見て、「もっとこれやってくれ、あれやってくれ」と求めてくる要求が高くなってきます
しかし、いくら好きなことでも休息が少なく、上から要求されるものが大きすぎるとつぶれてしまいます。
冬になると体調不良で休む人が増えました。みんな手持ちの仕事でいっぱいいっぱいになっていて、新しい人が入ってきても、マネジメントをする余裕がありません。
会社の収益が改善してきても、新事業の投資に回されるので給料はよくならず、次第に社内はどんよりしはじめました。最初は「好き」を原動力にしていた人たちも辞めるようになってきました。
なんだかんだで、情熱は成長スピードを加速させる
とはいえ、「好き」を原動力にした人たちがたくさんいると、サービスは成長します。マーケットに需要がなさすぎると失敗することもありますが、情熱は成長スピードを加速させます。
大企業の新事業よりも、スタートアップの新事業の方がうまくいきやすいのは、情熱のある人が集まりやすいからです。
ゲーム業界を見ていただければわかると思いますが、「好き」を仕事にした人が集まることによって大きな成果を上げています。
体を休められる環境がなければ続かない
しかし、情熱があっても、自分の体は1つ。睡眠時間を取らなければ生産性は下がりますし、激務の日が続けば体調を崩すときだってあります。
私も、ちょっと仕事で負荷がかかったときに、不正出血が出てしまい、産婦人科に通わなければいけなくなってしまいました。
とくに女性にとってホルモンバランスの崩れは不妊の原因にもなるといわれているので、注意が必要です。
労働環境改善の必要性
どんなに好きなことでも、体を休められる環境がなければ仕事を続けることはできません。
20代でも、新卒〜数年まではまだ体力があるので良いですが、27歳を超えるとどんどんキツくなっていきます。
メンバーとしては、経営者に対して労働環境の改善を提案しなければならないし、経営者は社員が快適に働き続けられる環境を用意することを心がける必要があります。
また、会社に応募してくる人は全員が「好き」という情熱を持った人たちばかりだとは限りません。それぞれのモチベーションには温度差があります。
会社を大きくし、業務を円滑に進めるには、いろいろなタイプの人間を入社させる必要があります。
「労働環境を改善しないまま、情熱を持っている人だけ集める」ということを何年も続けると、たちまちブラック会社化してしまいます。
ブラックの噂が広まると、採用も難しくなりますし、「普通の感覚」を持った人も近寄りにくくなってしまいます。
学校の部活をイメージしてもらえるとわかりやすいと思うんですが、先輩たちが精神論の塊で動く人たちばかりだと、新入生としては「なんだあいつら…」って引きますよね。
スタートアップで働いてみたい人たちへ
最近、一部上場企業が平均8600円の賃上げとなったニュースが流れましたが、それでも結構大手からスタートアップに転職する人が多いです。
誰がやっても変わらない仕事より「自分がそれをやらなきゃいけないんだ」って「生きる実感」みたいなものを欲しがる人が増えているようですね。あとは単純に、上場企業だとしがらみが多いとか、大手すぎるとプロジェクトの進行が遅くて窮屈って聞きますね。
スタートアップはスピード感がありますし、事業がだんだん成長していくのを見るのが楽しいです。1人1人の影響力が大きくなるので、「このサービスの成長に貢献しているんだ!」という実感を得やすいです。
ただし、体は一つ。もし労働環境が改善しないようであれば、体調を崩す頻度も増えます。
メルカリのように、どんどん福利厚生が充実してホワイト企業になっていけば良いのですが、ずっと労働環境が劣悪な場合もあるのでご注意を。
フォロワーさんのご意見
スタートアップへの転職で確認すべきこと
1,ストックオプション
2,創業者の経歴
3,やめた人の転職先スタートアップへの就職は夢を買うことになる。
だから
1,「夢が叶ったときのお金」
2,「そこで得られる経験、ナレッジ」
3,「叶わなかったときのリスク」をきちんと把握しておくべき。 https://t.co/R4qakxT5Ib
— てんてん@年収二倍の転職活動 (@Vchangingjob) 2018年5月5日
「好き・嫌い」軸で会社を選ぶとタチ悪いのは、本当に好きで夢中になれるのか、好きな自分に酔っているだけなのか、後になってからじゃないと分からないってこと。また、実は好きじゃなかったって簡単には認められない。
ブラック企業で疲弊してる人は是非、自分を大切にして欲しい。 https://t.co/j8wRSpKeiv
— ケイ@人材コンサル (@funtou_26) 2018年5月5日
オススメの転職エージェント
■まず最初に登録すべき転職エージェント
・リクルートエージェント
人材業界最大手のリクルートエージェントは全年齢・全職種対象なので、一番最初に登録するエージェントとしては適切です。土曜日の面談可・電話面談可なので平日忙しい方でもすぐに転職活動が開始できます。
■20代・第二新卒向けのエージェント
・マイナビジョブ20’s/ウズキャリ
新卒入社1社目の会社が合わなかった方は、第二新卒向けの転職エージェントに登録されることをおすすめします。20代の求人に特化しているので、早く転職活動を終わらせたい若手は登録しておいて損はありません。対応が丁寧な会社はこの2社。
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・パソナキャリア
大手転職エージェントなだけに、求人数もトップクラス。全職種対象です。サポートも手厚く、ちょっとした疑問にも、親身になって丁寧に答えてくれます。拠点は関東、東北、北海道、甲信越、北陸、近畿、中国、四国、沖縄と全国を網羅しています。
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Web、IT、ゲーム業界などのクリエイティブ分野に強いエージェント。私の経歴を見た上で、合った求人を都度ピックアップしていただきました。面接の前後はメールや電話で相談させていただき、企業の裏事情や面接のコツについて教えていただきました。年収交渉もしっかりとやってくれます。
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とくにサポートが手厚い転職エージェント。各企業の裏事情についても教えていただけます。不安でいっぱいな面接前や、今後のキャリア相談も親身になって乗ってくださって本当に感謝しています。人材業界特有のギラギラしたキャリアアドバイザーがいないので話しやすいです。
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